0001坊主 ★
2017/12/06(水) 23:37:10.58ID:CAP_USERhttp://www.yomiuri.co.jp/photo/20171206/20171206-OYTNI50036-L.jpg
戦前、韓国・大邱でかんがい用ため池の造成に尽力した岐阜市出身の水崎林太郎（１８６８〜１９３９年）を再評価する機運が高まっている。遺徳をたたえようと顕彰会が発足。母校では水崎の業績を学んだり、大邱の学校と交流したりする取り組みも始まっている。（増実健一）
岐阜市加納堀田町にある水崎の墓の近くに先月、水崎の功績を記した顕彰板と顕彰碑が設置された。除幕式には、大邱から韓日親善交流協会の李東根会長も駆けつけ、顕彰会の会長を務める丸山幸太郎・岐阜女子大教授は、「（水崎は）日韓親善の希望の種を作ってくれた。その業績が知られるようにしていきたい」とあいさつした。
水崎は旧加納町（現岐阜市加納地区）出身。町長を務めた後、１９１５年（大正４年）、日本の植民地支配下にあった韓国へ渡り、農業に携わった。そこで、地元住民が水不足に悩んでいるのを知り、朝鮮総督府から助成を得るなどして、かんがい用ため池「寿城池」の造成に着手。２７年（昭和２年）に完成した後は、近くの小屋に寝泊まりし、３９年（昭和１４年）に亡くなるまで池の管理を行った。
「寿城池」は現在、市民の憩いの場になっていて、韓国では、水崎が寿城池を造った経緯を紹介した絵本が出版されているという。「日韓市民ネットワーク・なごや」の統括幹事の後藤和晃さんは、「戦前の日本人が行った業績が韓国で紹介されることは極めて異例なことだ」と話す。
終戦後、水崎の遺族は日本に引き揚げたが、現地では毎年、水崎の追慕祭が開催されている。しかし、地元の岐阜市ではほとんど知られておらず、郷土史研究家の丸山教授らが今年１０月、十数人で顕彰会を結成。水崎の子孫が資金提供し、顕彰板と顕彰碑が設置された。
一方、水崎の母校にあたる市立加納小学校では、寿城区の小学校との交流が始まっている。昨年夏に岐阜市を訪れた寿城区長が、加納小の校長に提案した。
昨年１２月には、小学校の教諭１７人が、寿城池や東山初等学校を訪問。今年９月には姉妹校提携で合意した。インターネット電話「スカイプ」を通じて交流することなどが検討されているという。
加納小では、水崎の業績を紹介するテキストも作り、道徳の授業で活用し始めた。小沢飛鳥教諭は、「業績を学んでもらうことで、児童たちに国際親善の大切さを知ってもらいたい」と話している。
読売新聞 2017年12月06日
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