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2017/09/11(月) 06:59:45.98ID:CAP_USER2017.09.10 恵 知仁(鉄道ライター)
「幻の橋」と呼ばれる、旧国鉄士幌線のタウシュベツ川橋りょう。次の「雪解け」で、その姿が大きく変わる可能性が出ています。昭和14年に開通したコンクリートアーチ橋で、「北海道遺産」でもあるこの橋のいまを取材しました。
「2018年春」を乗り越えられるのか……?
(動画)
消えゆく「幻の橋」タウシュベツ川橋りょう。もしかすると2018年の春にも、見納めの可能性があるという(1分23秒)。
北海道・十勝にある、美しいアーチが連なるタウシュベツ川橋りょうは、「幻の橋」と呼ばれています。
ヒグマが生息する林道、クマよけの鈴をならし進んだ先のダム湖(糠平湖)にある旧国鉄士幌線の橋です。
士幌線は帯広〜十勝三股間78.3kmを結んでいた路線で、1987(昭和62)年3月23日に廃止。タウシュベツ川橋りょうは、その糠平〜幌加間にあったコンクリートアーチ橋で、1939(昭和14)年に開通しました。
(写真)
「旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群」のひとつとして「北海道遺産」に登録されているタウシュベツ川橋りょう(2017年8月29日、恵 知仁撮影)。
このタウシュベツ川橋りょうは、ダム湖の水位変動で季節により水没し、姿を消すため、「幻の橋」と呼ばれます。
しかし近い将来、その姿が変わるかもしれません。厳冬の北海道、橋は内部まで凍結。この氷が溶けるときに橋が壊れやすいといい、そうした要因や地震で、タウシュベツ川橋りょうは崩落が進んでいるとのこと。
現在はまだアーチが連なる美しい姿を保っていますが、2018年、雪解けの春。いよいよアーチの一部が崩れ、タウシュベツ川橋りょうの姿が変わる可能性があるといいます。
「修復や保存はしないのか?」という声も多いといいますが、費用をかけて修復しても水没で年の半分しか見られないうえ、水没を繰り返すことなどから30年程度しかもたない見込みだそうです。
「『崩れゆく橋』にも、また魅力があると思います」(NPO法人 ひがし大雪自然ガイドセンター 上村潤也さん)
そのため今年、タウシュベツ川橋りょうの見学ツアーは例年の5倍以上の人気。また今年は水没が遅く、10月まで橋が見られる可能性もあるとのこと。
タウシュベツ川橋りょうへの林道は、許可車両以外通行禁止。ヒグマの危険もあるため、ガイドツアーでの見学が推奨されます。
【了】
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