岡山)「公務員は権力側」 職員に法令遵守研修
小沢邦男2017年9月8日03時00分
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研修終盤の質疑では「茶菓子はいただいてもいいのか」といった問いも飛んだ=早島町役場


 職員の不祥事が相次いだ早島町は7日、職員を対象としたコンプライアンス研修を開いた。講師は弁護士でもある総務課の山下忠弘主幹。「公務員は(不公平・不公正が)疑われるだけでも自治体の信用は落ちる」とし、業務だけでなく日常の振る舞いでも公平公正の徹底を求めた。

 山下さんは東京で企業法務を扱う弁護士として活動していたが、今年7月に町職員に。2020年3月までの任期付きで、町政での法律事務を手がける。研修は午前と午後に分けて開かれ、計約70人が参加した。

 山下さんは他自治体などの事例をもとに、身近なコンプライアンス違反を紹介。その一つとして町業務の委託先との会食をあげた。
委託先社員3人との割り勘で計2万円。職員は請求書を確認せずに「1万2千円なので1人3千円で」と社員側に言われるがままの額を支払った。
山下さんは「(不足の2千円は)委託先からの贈与にあたり、処分の対象になる。自分の身を守りたいなら、請求書は確認するように」と指摘した。

http://www.asahi.com/articles/ASK974SXNK97PPZB00V.html