関西ではあまりなじみのない「ドジョウ」ですが、大阪府が18日から養殖を始めました。
その目的は一体何なのでしょうか。

河内長野市の田んぼに放たれた約1000匹のドジョウの稚魚。
大阪府が18日から「ドジョウの養殖」を始めました。
昔の田んぼではよく見られたドジョウ。
府が養殖を始めるのには訳がありました。

「山あいの集落では、作物が植えられていない農地が増えてきているといいます」
(清水貴太記者リポート)

高齢化や過疎化で農家のなり手が少なくなり、今後耕作される予定のない「耕作放棄地」が全国で増えています。
大阪府だけでも183ヘクタール(甲子園球場約48個分)あるといいます。
府はこうした耕作放棄地にレンゲやコスモスなど観賞用の作物を植えて対策を図ってきましたが、
なかなかうまくいきませんでした。

「耕作をするのに条件が悪い土地は、府民の方も交通の便が悪くて行けないとか、
 そういった形でどうしても残っていく」(大阪府南河内・農と緑の総合事務所耕地課 石田芳則課長補佐)

そこで、目をつけたのがドジョウの養殖です。
ドジョウは池に住み着くミジンコやアオコをエサにするため、エサやりの必要がありません。

「(ドジョウは)比較的、養殖しやすい生き物だと考えました」(石田芳則課長補佐)

ドジョウといえば「柳川鍋」など関東ではよく食べられています。
関西ではあまりなじみがありませんが、大阪市内でもドジョウを扱う店があります。
メニューには「どじょうのかば焼き」。
新鮮なドジョウをさばき串に刺して網焼きに。
最後は甘辛いタレにつけて完成です。

「意外とクセがないし、ペロっといけますね」(常連客)
「山椒とすごく相性がいいのでよく頼みます」

府はドジョウが順調に育つかどうか1年間観察し、
今後、道の駅や地域の料理店への提供を目指すということです。
http://www.mbs.jp/news/kansai/20170818/fb00000056.jpg

以下ソース:毎日放送 08/18 19:49
http://www.mbs.jp/news/kansai/20170818/00000056.shtml