古民家の内装に興味を示すアルメニアの人たち=笛吹市芦川町中芦川の古民家宿LOOF澤之家で
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 トルコと国境を接するアルメニアから16日、中小企業を支援する団体の幹部10人が笛吹市内を訪れた。
古民家を改装した宿泊施設で、伝統建築を観光振興に生かす手法について学んだ。

 国際協力機構(JICA)による事業の一環で、県内を訪問するのは4回目。
古民家を生かした起業や、観光客を受け入れる手法を日本から学ぼうと今回初めて足を運んだ。

 訪問先の笛吹市では、築100年を超す民家を改装した宿泊施設「古民家宿LOOF澤之家」で、
布団やいろり、掘りごたつの使い方などについて、宿のオーナーから一つずつ説明を受けた。
参加者は、「いろりはどこに鍋をかけるのか」などと盛んに質問していた。

 アルメニアの中小企業開発センターで総裁を務めるムナツァカニャン・レボンさん(36)によると、
アルメニアでは、彫刻を施した伝統的な住宅が多く残るが、近年は空き家も増えているという。
「宿では心地よさを感じた。伝統建築を生かす手法を取り入れて、いつかアルメニアを訪れた日本の人に、私たちの文化を味わってほしい」と話した。

 視察団はこの日、古民家に宿泊。17日には甲州市のワイナリーを訪れ、ワインの地域ブランドを確立する手法について学ぶ。【滝川大貴】

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