それと、美智子さんが皇太子の恋人を自分の箔付けにして三島を狙っていたという説には同意できない。
小説家の妻なんて影の存在になりたがるわけがない。
反対で、皇太子の尻に火をつけるために、有名人の三島を利用したんだろ。
当時、美智子をお妃にするにはまだまだ反対意見も多く、皇太子がそっちに押し切られるのを恐れた
相手が一般の青年ならともかく作家の三島であるということで、具体的に皇太子の競争心を煽ることができる。
三島は利用された。
だから春の雪の中でも、聡子は善悪定かならぬ、聖女とも悪女ともつかぬ女として描かれている。
主人公は完全に聡子の術中に嵌り、振り回され、最後は主人公を振り切って尼寺に入ってしまう→手の届かない所(皇室)

三島にとって美智子は皇太子の恋人という高嶺の花=公卿伯爵の令嬢
美智子にとっても流行作家に仰ぎ見られるのはそれはそれで興奮する体験だ。
皇太子妃を思い描きながら自分への当て馬として著名な男とデートする、こういう時の女は
異様に美しく魅力的になるもんだ。
三島の思い入れが春の雪に残されるほどに。
明仁皇太子も燃え上がったはず。