国内 社会 週刊新潮 2021年7月8日号掲載
6月18日、熊が市街地を走り回り衝撃が走った札幌市にその後登場したのは「全裸だがマスクをつけた男」でした。この男が登場した時、ネットは熱狂の渦に包まれました。「ターミネーターが来たか」「熊も全裸だからこいつに変身したのか」など、ネットではさまざまな意見が書き込まれ、まさかの危険な熊からの全裸マスク男という札幌市の状況が日本全国から注目されたのです。
熊は駆除されましたが、その安堵感の後、発生した疑問はなぜこの男が全裸だったのか? そしてなぜ律義にマスクを着けていたのか? です。
「ぼく札幌なんですが、つい先日クマと全裸男が同日に発生して全国の人にイジられる1日を過ごしましたよ(笑)」とツイッターユーザー・uta氏も書くほど「熊」→「全裸マスク男」のコンボは破壊的衝撃を全国にもたらしたのでした。
さて、この男、はっきりとしたことはその後報じられていないのでよくわからないのですが、人々は一体どういう状況だったのかをさまざまに予想しています。「服は着てないのにマスクしてコロナ対策意識高いの最高かよw」というツイートも。
投稿された写真を見ると、細身ながらも筋肉質のこの男性、局部を両手で隠しているのですね。公然わいせつ罪に問われる男性器の公共の場での露出ですが、罪の意識はあるようです。ネットでは「むしろ局部にマスクを着ければいいのに」との声もありました。私も、普通の不織布マスクを局部に果たして着けられるかを検証したのですが、脚からはくのは無理でした。局部をマスクの布部分で隠した上で、後ろで紐を止めてもよかったかもしれない。さらには、路上に捨てられたレジ袋をはいて隠してもよかったかもしれない。
ただ、彼は局部を手で隠し、マスクを口に律義に着けるという行動に出た。
私のようなマスク嫌いな人間からすれば、この男の律義さにはむしろ感銘を受けた次第です。公然わいせつ罪で逮捕されるよりも、口にマスクをキチンと着けることこそ公衆衛生上有益な行為であるっ! とこの状況ながら考え、この結論に至ったのでしょう。
===== 後略 =====
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