愛知県内で開催されている国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」で、「表現の不自由展・その後」が中止に追い込まれたことをめぐり、同芸術祭に参加するアーティストのネットワークが9月10日、東京・丸の内の外国特派員協会で記者会見を開き、展示の再開を目指すためのプロジェクトを立ち上げると発表した。
このネットワーク「ReFreedom_Aichi」は、「表現の不自由展・その後」が、テロ予告を含む抗議のメールや電話を受けて、中止に追い込まれたことを受けて、一部の海外アーティストが展示をボイコットしたことがきっかけで発足した。「あいちトリエンナーレ」に参加するアーティスト35組がこの日までに名前を連ねている。
「ReFreedom_Aichi」は、次のような5つのプロジェクトを発表した。
(1)ネゴシエーション:問題に対する具体的な提案や、県や運営側への交渉や要求、再開までのロードマップなどを作成する
(2)セキュリティ:アーティストたちが自分たちで市民からの電話を受けるコールセンターを立ち上げる
(3)アーカイブ:ホームページを立ち上げて資料収集する
(4)ファンディング:クラウドファンディングで資金を創出する
(5)プロトコル:「あいちプロトコル(宣言)」(大村秀章・愛知県知事が「表現の自由」をアピールするために「あいちプロトコル」を提案していた)をアーティスト主導で制作・提出する
●「自由の根源が崩壊するのかどうかの分岐点にある」
この日の会見に登壇した「ReFreedom_Aichi」のメンバーで、あいちトリエンナーレの本展と「表現の不自由展・その後」に出展している映像作家の小泉明郎さんは「『表現の自由』の根源が崩壊するのか、それともここで食い止めるのか、という分岐点にあると思っている」と語った。そのうえで、再開するために「関係者や観客との連帯があって初めて可能だ」と熱意を込めた。
また、「表現の不自由展・その後」に出展しているアーティストグループ「Chim↑Pom」の卯城竜太さんは「自分で自分の人生を決める、他人の考えに強要されない生き方をするということは、まずは自分でみて、自分で考えて、自分で知って、自分で表現・表明することからしか、自由や権利は生まれません」と訴えた。
●「アーティストの力だけでは足りない」
===== 後略 =====
全文は下記URLで
https://www.bengo4.com/c_23/n_10109/