中原中也賞に決まったマーサ・ナカムラさん（山口市提供）
http://www.sankei.com/life/news/180210/lif1802100019-n1.html
優れた現代詩集に贈られる「中原中也賞」の選考会が１０日、山口市で開かれ、埼玉県松伏町の会社員、マーサ・ナカムラさん（２７）
の「狸の匣」（思潮社）に決まった。さまざまな時代や家族を描き出し、昨年１０月に刊行されたデビュー作で
「時間や空間の扱い方と柔軟さ、ユーモアは天性のものと言える」と評価された。
選考委員の１人、現代詩作家の荒川洋治さんは記者会見で「自由自在な詩。面白くて完成度が高く、人間の観察が非常に鋭い」と述べた。
マーサさんは「中也から背中を押してもらった気持ち。心に残る詩を書いていけたら幸せです」などとするコメントを出した。
賞は中原中也の故郷、山口市が新人発掘などの目的で創設。今回が２３回目で、１７４点が選考対象になった。贈呈式は４月に同市で開かれる。
