http://www.sankei.com/smp/world/news/180104/wor1801040023-s1.html

 モンゴルの首都ウランバートル市がこの冬、健康被害につながる恐れのある最悪レベルの大気汚染に連日見舞われている。政府は汚染解消を最優先課題と位置付け、暖房用の石炭使用を制限するなど対策を進めてきたが、首都への極端な人口集中が改善を阻んでいる。

 ウランバートル市を昨年12月上旬に訪れると、有害物質を含むスモッグで空は薄暗く、異臭が立ちこめ、呼吸をすると舌や喉がざらついた。その後もひどい汚染が続き、同市によると、同27日には一部地域で微小粒子状物質「PM2・5」の観測値が大気1立方メートル当たり1500マイクログラム近くとなり、日本の1日平均の環境基準値35マイクログラムの40倍以上となった。 フレルスフ首相は12月、大気汚染対策を話し合う会議で「(汚染が)人の健康や命に悪影響を与え、国の安全を脅かすレベルに達している」と強い危機感を示した。(共同)