★☆・゜【Short Ver.】【C 人口動態関連A】<“東京一極集中”に変化の兆し>【東京圏】★☆・゜

長年、全国から人を吸い上げてきた日本の首都・東京。
しかし、最新の人口データを分析すると“東京一極集中”の潮流に変化の兆しが現れつつあることが見えてきました。
東京に入ってくる人が減り、出て行く人が増えているんです。(※1月25日時点で入手可能なデータに基づいています)

◆東京が「転出超過」に
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“異変”が起きたのは、2020年5月でした。総務省が毎月公表している「人口移動報告」。
東京の転出者数が転入者数を上回り、今の方法で統計を取り始めた2013年7月以降で初めての「転出超過」になったのです。

◆「転入超過」最少に 23区は初の「転出超過」
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総務省が住民基本台帳に基づいてまとめた外国人を含む東京都の人口の動きは
去年1年間で転入者数が42万167人、転出者数が41万4734人となり、転入が転出を5433人上回る「転入超過」となりました。
「転入超過」の人数は前の年より2万5692人減り、現在の方法で統計を取り始めた2014年以降、最も少なくなりました。
さらに東京23区で見ると転出者数が転入者数を1万4828人上回り、初めて「転出超過」となりました。

その後、就職・入学シーズンの2021年の3月と4月は「転入超過」でしたが、
5月以降は再び「転出超過」となり、7か月間続いています。
東京から出た人たちは、どこに行ったのか?
私たちは、2021年1月から11月までに東京から転出した人がどの道府県に移り住んだかというデータに注目してみました。
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実数では、東京の隣の▽神奈川、▽埼玉、▽千葉が上位を占めていて、この傾向はコロナ前と変わっていません。

しかし、増加率に目を向けると状況が異なってきます。
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この増加が、コロナと直接関係しているかはさらに分析する必要がありますが、
コロナ禍が長引く中、地方移住に関心を持つ人は確実に増えているという専門家もいます。

◆【東京都の人口(推計)の概要】(東京都総務局)
図1 総人口(推計)の月別推移(平成31年・令和元年〜令和3年)
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図2 対前月増減数の月別推移(平成31年・令和元年〜令和3年)
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◆【東京圏の転入超過数】(2017 年1月〜2021 年 12 月)
http://www.stat.go.jp/data/idou/2021np/jissu/youyaku/img/jissu04.gif
◆東京圏の転出者数は,6月以降減少傾向
◆東京圏が転出超過となったのは,7月及び12月
◆4月以降,転入超過の縮小の動きは止まっている
◆東京都は,5月以降,8か月連続の転出超過