★☆・゜☆【Short Ver.】【M SDGs関連@】<SDGsウォッシュとは>★☆・゜☆ 
https://bunkashihon.jp/column/1346/

(1) SDGsウォッシュとは
 SDGsウォッシュとは、”実態が伴っていないのにSDGsに取り組んでいるように見せかけること”をいいます。
「ウォッシュ(wash)」には、”うわべだけ・表面だけ塗って中身をごまかす・体裁を取りつくろう”といった意味があります。

(2) SDGsウォッシュの由来 〜グリーンウォッシュとは〜
 SDGsウォッシュは、”ごまかしや粉飾”を意味する「ホワイトウォッシュ(whitewash)」と「SDGs」を組み合わせた造語で、
「グリーンウォッシュ(green wash)」が由来であるといわれています。

「グリーンウォッシュ」とは、1980年代に”環境問題に本気で取り組んでいないのに、環境配慮型の商品・サービスかのように見せかけ
ごまかす”企業への批判から生まれた言葉です。具体的な例としては、「根拠なく”エコ・省エネ”といったワードを使った商品PR」などです。

(3) 他者がジャッジするSDGsウォッシュ
SDGsウォッシュという言葉が出てきたということは、”SDGsのステージが上がったこと”、すなわち、
”企業の取り組みの中身をしっかり吟味し評価しよう”という時代になってきたことを意味しています。

「SDGsウォッシュ」とジャッジするのは、企業自身ではなく他者です。
「SDGsウォッシュ」と評価を受けた事例も、そのほとんどが「嘘」・「隠蔽」があるわけではありません。
”他者からみてどのように映るか”であるという視点を忘れてはなりません。

(4) 新たに何も取り組んでいない場合はSDGsウォッシュ!?
新たに何かに取り組むことなく、過去から行っていた事業・活動に17の目標のアイコンをつけて
「私たちはSDGsに取り組んでいます」とアピールし満足している企業が非常に多いです。

2030年のSDGs目標の達成に向け、”将来に向かって企業活動を進化・改善し、社会に追加的なプラスのインパクトを与えること”が
問われているのに、”過去”・”現状”の評価だけでは不十分です。場合によっては、SDGsウォッシュだとみなされても仕方ありません。

望まれるのは、2030年のSDGs目標の達成に向けて、企業自ら2030年の定量・定性的な目標をセッティングし
バックキャスティングでロードマップを策定し、目標達成に向け、企業活動の進化を図ることです。
このプロセスこそが、企業の環境対応力を高め、企業自身の持続的な成長の源泉につながります。
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◆SDGsウォッシュのインパクト・弊害〜不買行動・販売停止・投資家などからの信用失墜〜
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◆「SDGsウォッシュ」とみなされる事例
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@ 製造業 T社(日本)〜外国人技能実習生に係る人権侵害〜
A 金融機関 M社・M社(日本)〜石炭火力発電中止に係る株主提案〜
B 食料品 N社(スイス) 〜パーム油の森林破壊等に対する不買行動〜
C アパレル N社(米国) 〜児童労働問題に起因した不買行動〜
D アパレル F社(日本) 〜下請け企業の過酷な労働環境と人権問題〜
E 旅行会社 H社(日本) 〜バイオマス発電(パーム油)の操業停止の要請〜

◆「SDGsウォッシュ」とみなされる事例傾向
・根拠がない、情報源が不明な表現
・事実よりも誇張した表現
・あいまいな表現
・事実と関連性の低いビジュアル
・SDGsの認識不足や不十分な取り組み
・公表している取り組みと矛盾する事業・活動
・取り組み自身は本当だが、負のインパクトを与える事業・活動の存在