コロナ後の「大阪の街」 22年にグランドデザイン策定
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF247LV0U1A221C2000000/
大阪の街のあり方を描く新たな「グランドデザイン」の策定に向け、大阪府などは24日、「新しいまちづくりのグランドデザイン推進本部会議」を初めて開催した。グランドデザインは現在、大阪市内に限定した計画と府全体の広域的な視点の計画の2つがあるため、1つに整理・統合して2050年に向けた大阪全体のまちづくりの方向性を示す。

会議には吉村洋文知事のほか、松井一郎・大阪市長や永藤英機・堺市長など府内4市町の首長が参加した。吉村氏は会議で「新型コロナウイルスを乗り越えた先の大阪を考えたときにまちづくりは非常に重要だ。50年に向けた長期ビジョンを大阪全体で作り上げ、今回のグランドデザインに落とし込んでいきたい」と述べた。

今後の方向性も確認された。大阪の成長や発展をけん引する拠点形成のほか、府内の郊外の都市を活性化させるべきだとの意見が上がった。25年国際博覧会(大阪・関西万博)を短期的な目標として案を作成すべきだとの指摘もあった。今後は大学教授など専門家らが意見交換をして具体的な内容の検討を進める。

大阪市内中心部の「うめきた2期」や大阪城東側の森之宮地区など府内では大規模な再開発が控えている。今後は市外も巻き込んだ経済成長の実現が課題になる。新たなグランドデザインは22年春をメドに中間とりまとめをし、夏ごろに素案を発表し、年内の策定を目指す予定だ。