【Short Ver.】★☆・゜【G.IT関連D】 <深刻な「半導体不足」がなぜ世界中で起きているのか?>【2021年】★☆・゜

産業のコメとも呼ばれる半導体は、家電や自動車、飛行機など、大小さまざまなモノに使われており、
私たちの生活に欠かせない存在だ。今回は、世界で半導体が不足している要因と、
デジタル化が進む中で期待される、半導体業界のニーズを考えていこう。

コロナ禍の影響で、工場の操業停止や物流の停滞で入手困難な部材が出るなど、サプライチェーンが混乱した。
半導体市場も同様にサプライチェーンが混乱し、それに加え、テレワークの急速な普及と巣ごもり需要の拡大で、
はじめにパソコンなどに搭載されるPMIC(パワーマネジメントIC)が2020年の春頃から不足し始めた。
PMICは、5Gスマホへのシフトでコロナ以前からひっ迫していたが、コロナ禍による需要の急拡大で製品不足に拍車がかかった。

◆◆半導体の需要爆発はもう目の前◆◆
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IOT・テレワーク機材・PC・スマホ・車の自動運転に欠かせない半導体。
その需要の爆発はこれから始まるといわれている。
半導体を使ったビジネスは本格的に始まるとみられており、各企業が半導体の在庫確保に走っている

◆◆新型コロナで、東南アジアの工場停止リスクが増大◆◆
ここにきて、新型コロナウィルスの『オミクロン株』が登場し、東南アジアでは感染爆発手前の状況。
東南アジアは半導体の前工程をつかさどる工場が乱立している為、世界は多大なリスクを抱えている状況に陥いる。
もちろん大企業はその情報を入手している為、更なる争奪合戦が始まるとみられている

◆◆半導体不足に陥った出来事を、時系列で整理◆◆
20年4月 新型コロナで需要が減少。半導体製造ワーカーが流出
21年2月 新型コロナで需要増加。ワーカー不足で作りたくても作れない状況に
21年2月 米 寒波で大規模停電。半導体関連工場の操業が停止
21年2月頃 船のコンテナとワーカー不足し、世界の物流が混乱し始める
21年2月頃 大手の材料囲い込みが本格化、半導体納期が1年を超え始める
21年3月 半導体製造工場(那珂工場)の火災発生。さらに足らない状況に陥る
21年9月 中国の大規模停電で半導体関連工場が稼働停止状態に

半導体市場は、2030年までに約100兆円規模に到達すると見込まれている成長産業である。
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自動車関連では、EVの普及と自動運転技術の進展で、半導体の重要性は一層高まっていく。
また、さまざまなモノがインターネットに接続するIoT社会の実現も、今後本格化していくはずだ。
こうした社会の変化に伴い、全体の消費電力も増大することが見込まれる。
今後は半導体業界でも脱炭素社会へ向け、省エネを実現する部品などの新たなニーズも生まれるだろう。