南京市(Nanjing)では「中国金茂(China Jinmao)」が河西G97ブロックで、
「緑地集団」が江北G41ブロックでそれぞれ500メートル以上、600メートルの高さに迫る
プロジェクトを立ち上げ、追いつ追われつの状況だったが、調整が入り、
双方ともに500メートルの高さとなった。西安市(Xi'an)の
「中国国際絲路中心大厦」の当初の計画は501メートルだったが、
後に3メートル削られて498メートルとなった。

数十年の建設により、中国で摩天楼は珍しくなくなった。世界の他の国々と比べて、
その数ははるかに上回っている。国際NPO「高層ビル・都市居住協議会(CTBUH)が公表した
「2018年高層建築回顧報告書」によると、中国では18年に中国各地で88棟の
200メートル以上の高層ビルを建設、世界全体の61.5%を占め、
全世界の200メートル以上の高層建築物1478棟の中で、中国は678棟を有しており、
世界全体の45.9%を占めることが示されている。

清華大学建築学院の宋晔皓(Song Yehao)教授は、「中国の摩天楼は数的には多く、
世界全体の相当数を占めている。政府の住宅建設部門は超高層建築の建設に
制限を加えるべきだ」と話し、長年にわたる実践により、超高層ビルの建設の
技術的な問題は多くは残っていないが、今や必要かどうかを考えるべきとしている。

中国の超高層建築は、主として高級オフィスビルやホテルとして使われている。
供給の増加などの原因で、オフィスビルの空室率は高い。
米国不動産サービス大手のクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド
(Cushman & Wakefield)の報告書によると、19年における中国・大都市の
オフィスビルの空室率は約10%に上昇し、過去10年間で最高に達しており、
地方都市のオフィスビルの空室率はさらに高く平均で28%前後に達したとのことだ。