英国の技術系コンサルティング会社のPAコンサルティング(PA CONSULTING)は1月、EUで自動車を販売している
日米欧韓の大手自動車メーカー13社は、2021年のEUのCO2排出量目標を達成できない場合に総額で約146億ユーロ(約1兆7540億円)
以上の罰金を支払うことになると予測したリポートを発表しました。

【PAコンサルティングのニュースリリース】
PA Consulting’s analysis shows top car makers will face €14.5bn fines for missing the EU’s CO₂ emissions targets
※冒頭画像などはPAコンサルティングのレポートから引用。

トヨタはほぼ目標を達成で、マツダは大きく超過の予測
発表されたリポート「CO2 EMISSIONS ARE INCREASING. CAR MAKERS MUST ACT」によれば、EU域内の
自動車メーカーの上位13社はすべて、2021年に1kmあたりのCO2排出量を95gにするというEUの目標を達成できる見込みはなく、
多額の罰金の支払いに直面することになります。メーカーによっては経営に大きな影響がある金額になっています。
今回の試算は、公表されている2018年のデータをもとに2021年までの販売計画(自動車の種類のポートフォリオ)
などをPAコンサルティングが独自に分析したものです。
EUは2021年に、EU域内で新たに登録される自動車について、平均CO2排出量を走行1kmあたり95gにすることを求めています。
規制の目標値は販売台数や自動車の重量などで違いがありますが、各社それぞれの目標値を超えると、
超過1gにつき95ユーロを販売台数に乗じた罰金が発生します。
リポートでは、上位13社の中で最も目標達成率が高いメーカーはトヨタで、目標の94.9gに対して予測値は95.1gで、超過は0.2gです。
トヨタは、初めて目標を達成できない可能性があるとしています。一方で、最も目標値から遠いメーカーはマツダで、
2021年の目標値94.9gに対して予測値は123.6gなので、基準を28.7g超過すると予測しています。