若者の街からビジネス街へ

渋谷は多くの若者が集まり、流行の発信地となる一方、かつてはITベンチャー企業の集積地としても知られていました。

一時、アメリカのグーグルやアマゾンの日本法人、それに堀江貴文さんが率いたライブドアの前身となる会社も渋谷にオフィスを構えました。
しかし、大規模なビルが少なくオフィスが不足していたことから、会社の規模が大きくなると六本木などに移転する企業が相次ぎました。

それが近年、大規模な再開発によってオフィスの供給量が増加し、IT企業などが再び、渋谷にオフィスを構え始めています。
去年9月に開業した「渋谷ストリーム」にはグーグルの日本法人が、来月開業する「渋谷スクランブルスクエア」には、サイバーエージェントやミクシィといったIT企業が入ります。

賃貸ビル仲介会社の「三鬼商事」によりますと、9月の渋谷区のオフィスの賃料は1坪あたり2万4607円で、千代田区や港区などを上回って都内で最も高くなっています。
その理由について再開発を手がける東急は、流行に敏感な消費者が多く、最新のトレンドを感じやすいことや、働く場所と遊び場が近いことで新しいアイデアが生まれやすいからではないかと分析しています。

渋谷は若者文化を象徴する街から、ビジネス拠点としても活気のある街へ生まれ変わろうとしています。