令和の万博のテーマは当初、「長寿」を中心にしたが、
「長寿国でない発展途上国の票が取れない」と判断して、
結局「いのち輝く未来社会のデザイン」に変更した。
誰でもつくれるような場当たりキャッチコピーだな。アホみたい。

世耕氏がプレゼンで力説した
「私たちの万博は、あたかもみんなにとっての実験室。
SDGs(国連の持続可能な開発目標)を追い求め解決策を共に創造しよう」
という安っぽいフレーズに笑ってしまったよ。

開催半年間の入場者予想は、愛知万博を600万人上回る2800万人。
国の試算による経済効果なる「捕らぬ狸」は2兆円だ。
大阪府の御用学者がはじいた数字はもっと多い。
今回の誘致費用は36億円だそうだ。

松井氏は「(当選したので)住民訴訟の心配はなくなった」
と喜ぶが、将来、招致費を上回る損害が出ることも十分に考えられる。
会場建設費だけで最低でも1250億円かかるとしているが、
はるかに上回ることになるだろう費用は国、大阪府、民間で3等分する。

さらに人工島への架橋の車線増加や、
地下鉄延伸などインフラ整備は730億円とされる。

70年の万博閉幕後、大阪経済は落ちる一方で、
万博で経済が活性化したなんて大嘘だった。

五輪は東京、リニアも名古屋止まりなど、このところ置いてきぼりの大阪。
今回願ったりの当選だが、
現在はアジアのなかで日本だけ経済規模が突出していた70年代ではない。
そもそも大阪市民ですら万博への関心は極めて低い。
ゼネコンのために公金を使いまくりたい行政による
「押し付けイベント」に過ぎない。