「地価の上昇」のデメリット
井出さんは、地価の上昇や回復は、決して喜ばしいことだけではないとくぎを刺す。
相続税路線価、あるいは、3年に1度ではあるものの、固定資産税評価額もこの公示地価を基準にして算出されているからだ。
自身の所有する物件の地価が上がっていれば、売却の際には有利にはなるが、維持したり、相続したりする際には支出が多くなるということでもある。
さらに地価が上がりすぎてしまえば採算がとれず、個人投資家や大手デベロッパーの参入が減り、むしろエリアの衰退を招くかもしれない。

「地価は上がるのが善で下がるのが悪である、という考えからは、早いところ脱すべきだと思います。土地神話の遺物以外の何物でもありません」(井出さん)
https://www.rakumachi.jp/news/column/240927