東京港区赤坂にあるサントリーホールは、
二千六人収容の大ホールと最大四百三十二人収容の小ホール
がある典型的なコンサート・ホールです

この大ホールには、一方に大きな客席があり、
舞台の両脇や背後にも少人数の客席があります
そして天井には緞帳などの吊り物が一切なく、反響板がついています
実はこれが本物のシンフォニーホール、“音楽専門”劇場です
こうした形のホールは、日本では大阪のザ・シンフォニーホールなど
ごく僅かしかないのです

日本の自治体や公的団体は、80、90年代の好況時には、
お金にまかせて沢山の文化会館や何々ホール、
美術館、博物舘などを造りました
しかし、そうした施設はたいていが「多目的ホール」や
団体展用の美術館です