興和の三輪社長「50年成り立つ施設に」、丸栄跡地開発
(リニア時代へ 変わる名古屋)
日本経済新聞 2018/10/3 11:00
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35997080S8A001C1940M00/

 6月に閉店した百貨店、丸栄の親会社の興和は跡地の再開発について
検討を重ねている。興和の三輪芳弘社長は日本経済新聞のインタビュー
で、丸栄跡地に建てる長期的な利用を見込む施設は「食やエンターテイン
メント」を鍵に「訪日外国人(インバウンド)や全国の人が集って楽しめる場
所にしたい」と再開発の展望を語った。

――丸栄跡地の再開発計画は進んでいますか。

「古いビルを建て直さないといけない。丸栄は閉店したが、北側の栄町ビル
などに入っているテナントの賃貸契約の期限を2020年ごろにして、北側の
ビルもすべて取り壊す方向にしている」

――丸栄は秋にも取り壊す予定です。

「建物自体が古く、地震があれば危険な状態。まず10〜20年利用する施設
をつくった後、丸栄北側の栄町ビルやニューサカエビルも一体開発できるよ
うになれば、もう一度考える。最低でも50年程度は街として成り立つ施設を
つくりたい」

「壊す以上は収入がなくなる期間が長引くと困るので、初めは大きなものは
建てるつもりはないが(再開発計画は)できるだけ早い時期にまとめたい。
使いたいところがあれば、10年単位などの期限付きで貸してもいい」

――50年程度の長期で利用する施設についてはどのように考えていますか。

「栄では久屋大通公園や名古屋テレビ塔も再開発が始まる。地下街が発達
し、駐車場も多い。まだアイデア段階だが(新施設は)様々な飲食店やエンタ
ーテインメントなど行って楽しめる場所にしたい」

「周辺には職場も多くあり、会社員が『帰りにちょっと寄っていこうか』と通勤途
中に立ち寄れる場所にすれば、名古屋の象徴的な施設になるのではないか」

――商業だけでなく、住む場所としてのマンションの機能も盛り込みますか。

「これまで(デベロッパーなどに)案を出してもらい、頭の中では様々な複合体
を考えている。大型複合施設『六本木ヒルズ(東京・港)』や『東京ミッドタウン
(同)』のように(マンション機能も)複合要素として多少入れると思う」

「高級マンションを想定している。名古屋の繁華街のど真ん中に位置するが、
周辺一帯が開発されていけばそういう需要が出てくるのではないか」

――新施設は栄の街でどのような役割を果たしますか。

「訪日外国人はものすごい勢いで増えている。爆買いだけじゃなく、見て楽しめ
る日本らしい場所を求めている。さらに名古屋だけでなく、中部や全国の人も集
って楽しめる場所をつくりたい。完成するころは既にリニア中央新幹線が開通し
ており、東京・品川と名古屋間は40分でつながっている」

「丸栄は祖父が発展に尽力し、経営が苦しくなったときも長年助けてきたので、
『跡地も自分たちで再開発したい』という気持ちがあり、やってきた。新たな施設
は名古屋市民や中部圏の人たちにとってプラスになるような楽しめるものにして
いきたい」 (聞き手は広沢まゆみ)

興和の三輪芳弘社長
https://www.nikkei.com/content/pic/20181003/96958A9F889DE1E7EBEBE5E2EAE2E2E0E3E2E0E2E3EAEBE6E29FE2E2-DSXMZO3599706002102018940M01-PB1-1.jpg