20年に2000室、名古屋のホテル不足 競争激化で女性客に照準
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO34791880Q8A830C1L91000/

 不動産サービス大手のCBRE(東京・千代田)によると、名古屋市内のホテルが持つ
客室は直近で約1万6000室。20年までに2万5000室まで増える見通しだが、「ビジネスや
インバウンドの需要はそれ以上に伸びていく」(土屋潔ディレクター)。

 ホテルの稼働率を85%とした場合、需要を満たすには2万7000室が必要という。このま
まだと差し引き2000室(7%)の需給ギャップが生じる。

 さらに需給をゆがめているのが、名古屋特有のホテル事情だ。現在20カ所以上とされる
新設計画のうち、9割は価格、サービス・機能を抑えたビジネスホテルが占める。企業や
富裕層、外国人らにニーズの高いフルサービス型の比較的高級なホテルは、名古屋プリン
スホテルスカイタワーや名古屋マリオットアソシアホテルなどにとどまる。

 本来なら「少なくとも、あと2、3施設は必要」(土屋氏)だが、フルサービス型はス
タッフの教育など参入障壁が高い。27年のリニア中央新幹線開業に向け、再開発で名古屋
市内は大規模な土地が確保しにくいという事情も大きい。ホテル不足が解消されないまま、
ビジネスホテルの間ではさらに厳しい競争が起きる可能性が高い。