>>702

その証拠に少々古いが、2011年の東京都産業連関表を見ると、
都内生産額のうちの輸出額(海外への売り上げ)は3兆3千億円でわずか2.0%に
過ぎない。移出額(国内他地域への売り上げ)56兆4300億円で34.2%を占めている。

つまり、東京は海外から仕事を獲得して成長しているのではなく、
日本国内の地方から人や資金を集め、国内分業で稼ぐ構造になっているということである。
しかしながら、グローバル化による競争激化によって、国内分業のリストラが進むなかで
地方にはその経済波及効果が及ばなくなっている。
つまり、高度成長時代には効率的であった東京一極集中による経済統治システムが
グローバリゼーションの進展により全く機能しなくなっているのである。
また、元総務大臣増田寛也氏は「東京消滅〜介護破綻と地方移住〜」
(2015年12月)という本のなかで、このままでは十年後には東京圏の
後期高齢者は175万人増え、首都圏は介護破綻すると鋭い分析で警鐘を鳴らしている。