>>481
都市設計者が陥りがちな誤りは、
安易な機能優先の都市を設計してしまうことだ
「道はまっすぐなほうがいい」、「道路は広くて碁盤の目がいい」、
「区域はオフィス地帯、工業地帯、商業地帯、住宅地帯などのように、
機能別になっていたほうがいい」などだ
これが誤りなのである
このような発想で都市を構成することを「ゾーニング」と呼ぶ

ル・コルビジェやミース・ローエなどが、
このような発想を持った都市デザイナーであった
ジェイコブスは、これらの都市について調査・分析し、魅力的な都市の
備える4条件を見出した
それは次のようなある意味、逆説的にも見える原則であった

第一は、「街路の幅が狭く、曲がっていて、一つ一つのブロックの長さが短いこと」
第二は、「古い建物と新しい建物が混在すること」。
第三は、「各区域は機能別に分けずに、二つ以上が混在していること」
第四は、「人工密度ができるだけ高いこと」

これら四条件をすべて満たす都市こそが、魅力的な都市であるということを、
ジェイコブスは発見したのである