【際立つ黒い直方体】大阪新美術館基本設計の最優秀提案者 遠藤克彦氏に聞く
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◆都市に開かれた空間

新美術館パース
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 美術館には相反する機能が求められる。
それは「美術品を守るために閉鎖的な空間であると同時に、都市に対して開かれた空間であること」だ。
この課題に対する遠藤氏の回答が「立体的に配置されたパサージュ空間」だった。
「美術館に都市を引き込むための仕掛け」であるパサージュを吹き抜け空間を介して立体的につなげ、
「人と活動が交錯する都市のような美術館」を提案。独自の視点で高い評価を獲得した。

 自然の光が降り注ぐパサージュ空間を引き立たせる「黒い直方体」は、見る者に強烈なインパクトを与える。
「悩んだけれど、塊感を表現するには白よりも黒が良い」と判断した。
「建築とは、人の営みをデザインすること。パサージュ空間からこぼれ落ちる光は、人の営みそのもの。
それを表現するには黒い直方体しか考えられなかった」とも。