20世紀
地方からの者が名古屋駅で降りて
さあ百貨店となった場合
一番に(最高に)目指したのは名鉄百でもなければ松坂屋名駅でもなかった
もちろん近鉄でもない
行き先は松坂屋本店(矢場町)だった
本店であの包装が正にステータスだったし遥々名古屋まで出て来た甲斐があったのだ
名駅から地下鉄で栄・矢場町へ向かう
人によっては名駅からタクシーで向かった
それ程のステータスが松坂屋本店にあった

21世紀
ついにJR高島屋がオープンする(厳密には20世紀最末)
当初は「やはり老舗の松坂屋本店でしょ」と松坂屋の威光が上回った
しかしその立地条件の良さに加え人の流れが名駅に傾きかけるにつれ敢えて松坂屋でなくても良い風潮になる
包装の品格もJR高島屋は松坂屋と同格の位置付けに感じるようになった
そして売上高が数年前ついに松坂屋を抜きJR高島屋は中部No.1の百貨店となった
更に松坂屋は大丸と持ち株会社Jフロントリテイリングを形成
大丸イズムが松坂屋に多く注がれるにつれ市民の松坂屋愛が減少したことは否定できない
地方から出て来て名古屋駅で降り更に栄へ向かう者はかなり減ったであろう
名駅にはミッドランドスクエアなる(栄にはない)超ハイソビルや
伊勢丹ハウスにNEW超高層ビル群など魅力的
路面店を目指すならまだ栄などになるが百貨店系なら名駅ひとり勝ち
名駅で一部始終を終えることがスタンダードに