データが否定する「大阪満足度日本一」説 
http://www.actiblog.com/ueyama/231230

 大阪市役所は「大阪市がアジアで一位の都市」になったと盛んに宣伝する(http://www.city.osaka.lg.jp/johokokaishitsu/page/0000132087.html)
ホームページや「大阪市政だより」の今年7月号の表紙にも掲載された。http://www.city.osaka.lg.jp/johokokaishitsu/cmsfiles/contents/0000118/118795/20110701.pdf
 その最大の根拠とされる英国「エコノミスト」誌の世界の都市の住みやすさのランキング調査を読んだ。
するとこれは実は大阪の住民の生活実態を調査したものではなく、おもに英国人駐在員にとっての暮らしやすさ
(英国人駐在員の家族が海外で過ごすときに気になる5分野30項目)を評価したものだとわかった。
 

30項目を一つずつ見ていくと「(外人向けの)私立病院はあるか」「同じく私立学校があるか」「医療の質はどうか」「水や食べ物は安全か」「交通は便利か」
「宗教上の難しさはあるか」「内乱の可能性」「テロのリスク」「湿度」などお金を使っていい駐在員生活がエンジョイできるかどうかの指標ばかり。

 こんなのは日本ならどこでも難なくクリアできる。「大阪がアジアで1位」というが東京との差は住宅事情だけで点数は僅差。
そして日本はアジアで唯一の先進国だから当然、日本で1位ならアジアで1位。そして実は日本では東京と大阪しか調査対象になってない。
だから東京より地価が安い大阪は、毎年の調査で簡単にアジア1位が維持できる。

 したがってこれを根拠に「大阪の住民の満足度は日本一」「大阪はええ町になったんや」と主張するのは無理である。