グランフロント大阪、来場者1億人突破 東京スカイツリー大幅にしのぐ勢い

http://www.sankei.com/west/news/150406/wst1504060032-n1.html

 JR大阪駅北側の「うめきた」地区にある複合ビル群「グランフロント大阪」(大阪市北区)の来場者数が6日、累計1億人を突破し、施設内の広場で記念式典が開催された。
平成25年4月26日の開業から約1年11カ月で大台を達成し、2年間の目標とした7300万人を3〜4割上回る勢いで、関西の「最後の一等地」の実力を証明した格好だ。(西川博明、中村智隆)

 グランフロントの1億人達成ペースは、世界一高い電波塔がある複合施設「東京スカイツリータウン」(東京都墨田区)の約2年4カ月(24年5月〜26年9月)を上回った。
集客が好調なのは、1日の平均乗降客数が250万人前後ある大阪・梅田駅前の好立地に加え、「イベントを随時開くなど、施設の鮮度を常に保った」(三菱地所)仕掛けが奏功したとみられる。

 関西圏の国家戦略特区で道路法の特例という規制緩和を使い、3月下旬からグランフロント大阪が周辺の公道をイベントで使えるようになったことも大きい。

 延べ床面積が約56万平方メートルもある施設は商業施設やオフィス、ホテル、住宅などで構成。
オフィス(貸し床面積約15万平方メートル)の入居率が開業当初の2割から7割(今年3月末時点)へ改善したのも集客力を支える要因となった。
施設内のオフィスで働くロート製薬の社員は「他の企業の入居が進み、ビジネス関係者が増えた印象だ」と話す。

 関係者によると、2つのビルが上部でつながる形状から「未来の凱(がい)旋(せん)門」として注目される近隣の梅田スカイビル(同市北区)を訪れた外国人観光客が、グランフロントに立ち寄る相乗効果もあるようだ。
施設内の外資系高級ホテル、インターコンチネンタルホテル大阪は客室稼働率を公表していないが、「アジアなど海外からの宿泊客も多く、好調」(広報)という。

 商業施設には250超の店舗が入り、ケーキカフェ「キルフェボン」などでは女性を中心に行列ができることも。
グランフロントの12事業者のうち、商業施設の運営主体である阪急電鉄は年間の売上高目標400億円の達成に向け、「堅調に推移している」と話す。