中京都会合開かず 河村市長「知事と意見違う」

 名古屋市の河村たかし市長は25日、大村秀章愛知県知事と選挙の共同公約に掲げた「中京都」構想に関して
「大村さんと意見が異なっている」と述べ、具体化に向けた「中京独立戦略本部」の次回会合を開く見通しが
立っていないことを明らかにした。市議会本会議で市議の質問に答えた。
 河村市長はこれまで周辺市町村とともに400万人規模の大都市圏を目指す「尾張名古屋共和国」構想を掲げ、
中京都に優先して実現を目指す意向を表明していた。
 河村市長は「中京都がどういうものか決まっとりません」とあらためて現状を説明。橋下徹大阪市長らが掲げる
「大阪都」構想とは異なり、名古屋市の解体につながる県、市の一体化は「どう考えても市民は支持しない」と述べた。
 これに対し、大村知事は25日の定例会見で河村市長に「原点である共同マニフェストを忘れてもらったら困る」と
苦言。「愛知と名古屋を合体して一つにし、司令塔を一つにすると合意した。その原点から派生していろんな議論が
あっていいが、尾張名古屋共和国は派生とは違う。約束を守ってほしい」と主張した。
 「中京独立戦略本部」は2月に初会合を開催。3月の第2回会合では「世界と闘える愛知・名古屋」を目指すことで
一致したが、具体像は見えていない。次回開催権は名古屋市にあるが「トップ2人が歩み寄らない限り開く意味はない」
(市幹部)との声が出ている。

http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012062590124933.html?ref=rank