家族全員殺そうとした息子を許す父親、死刑執行前の苦悩
AFP=時事 2/16(金) 16:29配信

【AFP=時事】胸部を9ミリの弾丸で貫かれたケント・ウィタカー
(Kent Whitaker)さんは、病院のベッドに横たわりながら、家族
を皆殺しにしようとした殺人犯への復讐を誓っていた。(中略)

 2003年12月。ケントさんと妻のトリシア(Tricia Whitaker)さん、
そして長男と次男の4人は、大学卒業を目前にした長男が提案した、
家族揃ってのディナーに出かけた。ディナーを終えてテキサス州
ヒューストン郊外のシュガーランド(Sugar Land)の自宅に戻った後、
事件は起きた。

 団らんは長くは続かなかった。何者かが突然押し入り、4人に
向けて発砲したのだ。トリシアさんと次男ケビン(Kevin Whitaker)
さん(19)は殺害され、長男も腕を撃たれた。(中略)

 事件の黒幕が長男のバート(Bart Whitaker)であることが
わかったのは、事件から1年後だった。長男は、捜査をかく乱
するために意図的に腕を撃たせていた。

 長男は実行役の男を雇い、いつの間にか憎しみの対象となって
いた家族を皆殺しにするよう依頼していた。100万ドル(約1億円)
の遺産を狙った犯行というのが検察当局の主張だ。(中略)

 捜査の手が迫っていると察した長男は、2004年にメキシコに
逃亡。偽名での生活を始めた。しかしその1年後、共犯者の一人
が真実を話し、2005年9月に逮捕。米国に強制送還された。

 2007年3月、長男は死刑を宣告された。死刑の回避を求めた
ケントさんの努力は実らなかった。(中略)

 38歳になった長男は、2月22日に薬物注射による死刑が執行
される。看守らは、バート死刑囚について協力的で利他的な模範囚
だと述べている。(中略)

 弁護団は死刑を回避する全ての手を出し尽くした。刑の執行は、
州知事にゆだねられる。

 弁護団のキース・ハンプトン(Keith Hampton)氏は、「想像
してほしい。家族の中でもっとも愛する人2人を思い浮かべるとする。
片方がもう片方を殺す。罰は絶対に必要だ」

「だが、あなたは処刑を求めるだろうか? その人物が、残された
唯一の子どもだとしたら?」

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180216-00000057-jij_afp-int

日本なら遺族の父親が死刑を望まなければなんとか死刑回避でき
そうなものだけど、向こうではそういう意識はあまりないのかね。
たぶん永山以降で身内、同時2人での死刑はなかったと思うけど。

向こうの仕組みがわからないが、執行日が決まっているなら、
既に州知事がサインしていると思うのだが、州知事に委ねられる
というのは執行命令の取消も可能と言うことなのかな。
身内の話だし、取消でもいいんじゃないかと思うんだけどね。