「キノコ」に「魚」、「人形浄瑠璃」…。高校の部活動にユニークな個性派が目立ってきた。背景にあるのは少子化。生徒数減少や顧問不足などが影響し、野球部やサッカー部などが減少する一方、文化系を中心に人数に制約のない新しい部活が続々と誕生。生徒の多様な個性やニーズを受け入れる場としても注目されている。
「オオオニテングタケ、臭いますよー」 にやっと笑うのは、通称「キノコ部」の部員。ケースから出された巨大なキノコから独特の臭いが漂う。 標本が所狭しと並ぶ御影高校(神戸市東灘区)の教室。正式名称は「環境科学部生物班」だ。顧問の河合祐介教諭(56)によると、約10年前、キノコを通して地域と連携し、生物の多様性を伝えようと始めた。
六甲山に月に1回通い、採集してきたキノコの標本作製や生態分析などで、日々キノコと向き合う。今年2月には高校生が環境保全活動を競う「第2回全国ユース環境活動発表大会」で3位相当の賞を受けた。 研究内容を尋ねると「キノコの出現頻度や、その順位変動には、どんな環境が関係するのか。雨や気温のキノコの好みによる分類の解析などです」。驚くほどの冗舌に。1年で副部長の石橋智尋さん(16)は「キノコは食べるだけでない。形や触感の違いがおもしろい。キノコを通して多くの人に環境保全に関心を持ってもらいたい」と話す。
「魚(ぎょ)部」も個性的。家島高校(兵庫県姫路市家島町)の全校生徒約80人のうち15人が所属する。2012年の創部。島という立地を生かし、近くの海で部員が釣ってきた“旬”の魚を飼育している。学校の玄関にある大きな観賞用の水槽にはさまざまな魚が泳ぐ。生態研究をしつつ、時々、海の幸に舌鼓を打つという。
藤原勝博教頭は「各学年1クラスという少人数の学校。運動部は競技人数の確保が難しい。海が近い家島ならではの環境を生かした部活に力を入れている」と話す。魚部創部の前年に、スキューバダイビングや遠泳などに取り組むマリンスポーツ部も創設し、海での活動を展開している。
伝統ある郷土の文化を後世に伝えようと奮闘する部活も。播磨農業高校(兵庫県加西市)が播州(ばんしゅう)歌舞伎に、淡路三原高校(兵庫県南あわじ市)が人形浄瑠璃に取り組み、出石高校(兵庫県豊岡市)は出石焼、千種高校(兵庫県宍粟市)は和太鼓に力を入れる。伝統文化の後継者不足が叫ばれる中、学校が新しい担い手を育てる試みが始まっている。
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201712/img/d_10803347.jpg
以下ソース
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201712/sp/0010803345.shtml
「オオオニテングタケ、臭いますよー」 にやっと笑うのは、通称「キノコ部」の部員。ケースから出された巨大なキノコから独特の臭いが漂う。 標本が所狭しと並ぶ御影高校(神戸市東灘区)の教室。正式名称は「環境科学部生物班」だ。顧問の河合祐介教諭(56)によると、約10年前、キノコを通して地域と連携し、生物の多様性を伝えようと始めた。
六甲山に月に1回通い、採集してきたキノコの標本作製や生態分析などで、日々キノコと向き合う。今年2月には高校生が環境保全活動を競う「第2回全国ユース環境活動発表大会」で3位相当の賞を受けた。 研究内容を尋ねると「キノコの出現頻度や、その順位変動には、どんな環境が関係するのか。雨や気温のキノコの好みによる分類の解析などです」。驚くほどの冗舌に。1年で副部長の石橋智尋さん(16)は「キノコは食べるだけでない。形や触感の違いがおもしろい。キノコを通して多くの人に環境保全に関心を持ってもらいたい」と話す。
「魚(ぎょ)部」も個性的。家島高校(兵庫県姫路市家島町)の全校生徒約80人のうち15人が所属する。2012年の創部。島という立地を生かし、近くの海で部員が釣ってきた“旬”の魚を飼育している。学校の玄関にある大きな観賞用の水槽にはさまざまな魚が泳ぐ。生態研究をしつつ、時々、海の幸に舌鼓を打つという。
藤原勝博教頭は「各学年1クラスという少人数の学校。運動部は競技人数の確保が難しい。海が近い家島ならではの環境を生かした部活に力を入れている」と話す。魚部創部の前年に、スキューバダイビングや遠泳などに取り組むマリンスポーツ部も創設し、海での活動を展開している。
伝統ある郷土の文化を後世に伝えようと奮闘する部活も。播磨農業高校(兵庫県加西市)が播州(ばんしゅう)歌舞伎に、淡路三原高校(兵庫県南あわじ市)が人形浄瑠璃に取り組み、出石高校(兵庫県豊岡市)は出石焼、千種高校(兵庫県宍粟市)は和太鼓に力を入れる。伝統文化の後継者不足が叫ばれる中、学校が新しい担い手を育てる試みが始まっている。
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201712/img/d_10803347.jpg
以下ソース
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201712/sp/0010803345.shtml