米インターネット通販最大手のアマゾン・ドット・コムは5日、ロボット掃除機「ルンバ」の米アイロボットを買収すると発表した。買収額は負債を含めて約17億ドル(約2200億円)。アマゾンは買収により、自社の家電事業の拡充を目指す。

アマゾンがアイロボットを買収する合併契約を締結したと5日発表した。アマゾンは買収資金について、全額を現金で拠出する。ルンバを生み出したアイロボットのコリン・アングル最高経営責任者(CEO)は買収取引の完了後も引き続き、CEOに留任するとしている。

アマゾンは自社の音声人工知能(AI)「アレクサ」を搭載した家庭用ロボットの開発にこれまでも注力してきた。世界各国の市場に受けいれられているルンバを持つアイロボットの買収で、家庭用ロボット事業の展開を加速する。

一方、2002年の発売以来、ルンバを普及させてきたアイロボットだが、直近はコスト構造の見直しなど事業の再構築を迫られている。5日発表した22年4~6月期決算は、純利益が約4340万ドルの赤字(前年同期は270万ドルの赤字)だった。売上高は2億5530万ドルと前年同期比で30%減った。
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