CRM(顧客管理)ソフトウエアの米セールスフォース・ドットコムは、ビジネスチャットツールを手掛ける米スラック・テクノロジーズの買収を検討している。事情に詳しい関係者1人が明らかにした。

スラックの株価は25日に一時、前日比39%急伸。セールスフォース株は6%安まで売られる場面もあった。

関係者によれば、両社は交渉しており、来週にもディール発表の可能性がある。ただ、交渉がまとまらず、決裂することもまだ考えられると関係者は匿名を条件に明らかにした。

セールスフォースとスラックの担当者とは連絡がつかず、コメントは得られていない。

スラック買収検討については米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が25日に先に報じていた。

ブルームバーグがまとめたデータによると、スラックの時価総額は買収交渉報道を受けて220億ドル(約2兆3000億円)近くに達しており、実現すればセールスフォースにとって過去最大の買収案件となる。同社は昨年、データ分析・チャート作成ソフトウエアの米タブロー・ソフトウエアを153億ドルの株式交換で買収した。

ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、アヌラグ・ラナ氏はセールスフォースのマーク・ベニオフ最高経営責任者(CEO)による「賢明な行動」だと述べ、「セールスフォースとスラックが共に、一段と積極的にマイクロソフトと競争することにつながる」と指摘した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/003af5470d9470943b2f88db0588b1e7b553b188