日経平均の下げ幅は午前に300円を超える場面があった。国内でも新型コロナの感染者数が増え、経済に悪影響を及ぼすとの見方から国内勢による株安進行をヘッジする目的の売りが優勢だった。名実ともに新年度入りしたものの「相場の変動率が高いため、取引を見送る機関投資家が多かった」(外資系証券の株式トレーダー)との声があった。
午前の相場下落を受けて日銀が上場投資信託(ETF)買い入れに動くとの観測が浮上し、日経平均は上げに転じる場面もあった。もっとも上値では戻り待ちの売りが出て、買いの勢いは続かなかった。
JPX日経インデックス400は4日続落。終値は前日比173.93ポイント(1.44%)安の1万1930.83だった。東証株価指数(TOPIX)は4日続落し、21.21ポイント(1.57%)安の1329.87で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆5703億円と、3月5日以来約1カ月ぶりの低水準だった。売買高は16億4426万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1872、値上がりは266、変わらずは29だった。
ファストリや京セラ、リクルートが下げた。JフロントやSUBARU、ANAHDの下げが目立った。米シェアオフィス大手のウィーカンパニーへのTOB(株式公開買い付け)を取りやめると発表したソフトバンクグループが上昇。人工心肺装置の生産を増やすと伝わったテルモが上げた。国際石開帝石やSOMPO、ヤマトHDが買われた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
2020/4/2 15:23
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASS0ISS16_S0A400C2000000/