米マイクロソフトが24日発表した1〜3月期の純利益は前年同期比19%増の88億900万ドル(約9872億円)だった。日本などでクラウドサービスの販売が大きく伸びたため、売上高も14%増の305億7100万ドルと市場予想(299億ドル)を上回った。時間外取引でマイクロソフトの株価は約5%急伸し、時価総額が1兆ドルに達する局面があった。

クラウド関連事業の着実な拡大がマイクロソフトの純利益と売上高をともに押し上げた。実額は公表していないが「ワード」や「エクセル」などの業務ソフトをネット経由で利用する「オフィス365」の売り上げ規模は前年同期と比べて30%増加。コンピューターの計算処理の能力を貸し出す「アズール」は同73%の大幅増となった。

サティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は金融機関での採用が増えたことに触れ「(各業界の)主要企業が我々のクラウドを利用している」と強調した。

一方、エイミー・フッド最高財務責任者(CFO)は「日本の結果は予想を大きく上回るものだった」と、日本のビジネスの好調ぶりに繰り返し触れた。従来型のパッケージソフトから切り替えて「オフィス365」を契約する企業が増えたという。クラウド利用に「及び腰」と言われていた日本企業の動きがマイクロソフトの好業績と、時間外での1兆ドル突破を支える結果となった。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44171050V20C19A4000000/