新日鉄住金は10日、橋本英二副社長(63)が4月1日付で社長に昇格する人事を発表した。進藤孝生社長(69)は代表権のある会長に就く。同社は4月に日本製鉄に社名変更するのに合わせ、グループ再編や海外戦略を強化する。海外企業の買収やグローバル戦略を主導してきた橋本氏の手腕を生かして、経営体制を一新する。社長交代は5年ぶり。

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新日鉄住金社長に就任する橋本氏

2019年3月期から進める中期経営計画は2年目に突入する。日新製鋼、山陽特殊製鋼などグループ企業再編のほか、18年にはインドの鉄鋼メーカー買収案件など海外展開も進めている。橋本氏はグローバル事業を進める中核組織を統括し、海外で豊富な経験がある。

進藤氏は14年に社長に就任。12年の旧新日本製鉄と旧住友金属工業の経営統合以降の組織統合など、グループ経営の強化を中心となって進めた。経営統合から6年が経過。中期経営計画では日本製鉄への社名変更を決めた。中国の鉄鋼メーカーが世界で生産拡大に動く中で、国際競争力の強化を主眼に掲げてきた。

□ 橋本 英二氏(はしもと・えいじ)79年(昭54年)一橋大商卒、新日本製鉄(現新日鉄住金)入社。09年執行役員、16年副社長。熊本県出身

2019/1/10 12:15
日本経済新聞
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