アメリカの大手IT企業のグーグルがセクハラを理由に退職した元幹部に日本円でおよそ100億円の退職金を支払ったことなどに抗議して、世界各地の従業員が大規模なストに踏み切りました。

アメリカのニューヨーク・タイムズは先週、スマートフォン向けの基本ソフト「アンドロイド」の「生みの親」と言われる、グーグルの元幹部の男性が2014年に退職したのはセクハラが原因で退職金として9000万ドル(およそ100億円)が支払われていたなどと報じました。

グーグルの社内ではセクハラの事実が公表されなかったことなどに反発が広がり、1日、世界各地にあるオフィスで従業員が抗議の意思を示すためにストに踏み切りました。

このうち、カリフォルニア州マウンテンビューの本社では、日本時間の午前3時すぎに大勢の従業員が一斉に職場を離れて、中庭に集結しました。またニューヨークでストに参加した女性は「会社のセクハラへの対応に抗議するために参加した」、男性は「テック企業には一定の責任が求められる」などと話していました。

今回のストについて、グーグルのスンダー・ピチャイCEOは「会社としても承知している。従業員にはストに参加することを認めると伝えている」とコメントしたうえで、従業員の抗議を受け止め職場環境の見直しに努める考えを強調しました。
2018年11月2日 5時18分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181102/k10011695451000.html