【北京=原田逸策】中国税関総署が8日発表した2018年7月の貿易統計(ドルベース)によると、米国向け輸出は前年同月比11%増の415億ドル(約4兆6千億円)、輸入は同11%増の134億ドルだった。輸出、輸入は共に底堅いが、伸び率は1〜6月平均を下回った。7月上旬から米中が互いに340億ドル分の輸入品を対象に25%の追加関税をかけ合った貿易戦争が一因とみられる。

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 対米の輸出から輸入を差し引いた貿易収支は280億ドルの黒字。黒字幅は前年同月より11%拡大した。

 1〜6月の中国の対米貿易の伸びは輸出が14%、輸入が12%。好調な米国経済を背景にパソコンや携帯電話の輸出が伸びたほか、中国は米国産の原油や天然ガスの輸入を増やしたようだ。

 一方、米国向け以外も含めた7月の全体の輸出は前年同月比12%増の2155億ドル、輸入は同27%増の1875億ドル。

 米国は160億ドル分の中国製品への25%の追加関税を23日から適用すると決定。さらに2千億ドル分の中国製品に25%の関税を上乗せする方針も公表済み。影響は今後、じわりと広がりそうだ。

2018/8/8 12:47
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33940950Y8A800C1MM0000/