中国インターネット検索大手の百度はこのほど「人工知能(AI)開発者大会」を北京市で開き、李彦宏董事長兼首席執行官が「レベル4(特定エリアでの完全自動運転)」の自動運転バス「アポロン」を実用化したと発表した。

 アポロンは同社とアモイ金龍連合汽車工業が共同で製造。大会中、李氏は金龍連合の生産現場で100台目のアポロンが完成する様子をオンラインで中継し、金龍連合の謝思瑜董事長は「車両にはハンドルもアクセルもブレーキもない。2時間の充電で100キロメートル走行できる」と説明した。

 アポロンは百度の自動運転システム「アポロ」のレベル4自動運転ソリューションを搭載。謝氏は「観光地や工場の敷地内などで活用でき、既に商品化されたアポロンは北京市、河北省の雄安新区、広東省の広州および深セン両市、日本の東京都などで商業化に向けた運用が始まっている」と述べた。

 昨年の同大会では、自動運転車で現場に駆けつけようとした李氏が、北京五環路(環状高速道路)で交通違反切符を切られたが、この1年で、中国の自動運転をめぐる環境は大きく変化。北京や上海市などでは自動運転の管理規定が実施され、スマートコネクテッドカー(つながる車)産業の指針も発布された。(中国新聞社)
2018.7.12 05:58
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/180712/mcb1807120500007-n1.htm