【フランクフルト=深尾幸生】独ダイムラーと自動車部品世界最大手の独ボッシュは10日、2019年後半に完全自動運転車を使った交通サービスを試験的に始めると発表した。米カリフォルニア州の主要都市で一部の市民が利用できるようにする。両社は20年代のはじめに無人タクシーなどの完全自動運転車を量産すべく共同開発を進めている。

 サービスは実証実験との位置づけだ。これまでは両社の技術者が試験をしていたが、安全性が高まったとみて一部の市民に開放し実用化に近づける。

 利用者は専用のアプリを使う。固定ルートを走行している自動運転車を自家用車の代わりに使える。車両はダイムラーの高級車「メルセデス・ベンツ」の「Sクラス」や「Vクラス」をベースに開発する。完全自動運転車だが、実証では緊急時などに備えて技術者が同乗する。

 無人タクシーのサービスでは、米グーグル系のウェイモが米アリゾナ州で同様のサービスを区域を限って始めているほか、米ゼネラル・モーターズ(GM)は19年にも米国の複数の都市で始めると公表している。
2018/7/11 8:47
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32852980R10C18A7EAF000/