ファストリやソフトバンクなど値がさ株の上昇が目立った。市場では「貿易摩擦への懸念がくすぶるなか、ディフェンシブ銘柄であるファストリや米ハイテク株高の恩恵を受けるソフトバンクに資金を振り向ける投資家が多かった」(国内証券のストラテジスト)との声が出ていた。一部の大型株を中心に資金が流入し、東証1部の値上がり銘柄数は713と、全体の約34%にとどまった。値下がりは1303、変わらずは75銘柄だった。
一方で東証株価指数(TOPIX)は反落し、前日比2.12(0.12%)安い1750.63で終えた。時価総額の大きい三菱UFJなど銀行株が大幅安だったのがTOPIXを押し下げた。日経平均をTOPIXで割って求める「NT倍率」は12.9倍と高水準だった。市場では「日経平均がTOPIXに比べて割高と判断し日経平均先物を売ってTOPIX先物を買ったヘッジファンドが損失を確定する目的で反対売買に動いた」(国内銀行の株式担当者)との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は反落した。終値は前日比12.76ポイント(0.08%)安の1万5511.41だった。
東証1部の売買代金は概算で2兆5002億円。売買高は14億251万株だった。
第一三共が年初来高値を連日で更新した。武田やダイキン、SMCの上昇も目立った。一方、テルモや日東電工、大日本住友が下落した。コンコルディや静岡銀も売られた。
21日に東証2部に新規上場したコーア商HDは10時32分に公募・売り出し価格(公開価格、2670円)を5割ほど上回る4000円で初値を付けた。同日終値は公開価格比35%高の3605円だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
2018/6/21 15:41
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASS0ISS16_R20C18A6000000/