人手不足が慢性化するなか、優秀な転職人材を採る採用担当者も足りないとして人事部を強化する企業が増えている。中途採用専任者の求人は2年で2.7倍に増加。人事部にデータサイエンティストを置いてより自社に合った人材を採用しようとするなど、中途採用を前提とした仕組みを整える企業が増えてきた。

https://www.nikkei.com/content/pic/20180529/96958A9F889DE1E3E2E5EBEAE6E2E0EBE2E7E0E2E3EA9F9FE2E2E2E2-DSXMZO3107956029052018MM0001-PB1-3.jpg
「採用のプロ」の人気が高まっている(転職面談に応じる担当者)

 転職サイト運営のビズリーチでは、中途採用担当者の求人が2017年に2年前の2.7倍に増えた。「中途採用のスキルを持つのは外資の社員やヘッドハンターなどに限られるため、争奪戦になっている」(同社)。エン・ジャパンによれば求人の際の年収はこの2年ほどで3割高くなった。

 エンジニア採用専任者を募集中のヤフーは「人事が受け身で面接しているだけでは限界。人材を自ら探せる人が必要」と話す。現在30人の採用チームを1年で40人程度に増強する考えだ。

 戦略的な中途採用を目指す動きも広がる。経営計画に合わせ、事業部ごとの中途採用計画などを立てる「HRBP」(人事ビジネスパートナー)という担当を置く企業が増加。エン・ジャパンによると求人数は1年で1.7倍に増えた。

 人事部にデータサイエンティストを置く企業も広がっている。パーソルホールディングスは4月、人事データ分析部署を新設。入社後に活躍した人材の傾向の分析などを始めており「経験と勘に頼らずいい人を採れるようにする」(同社)。人材紹介のジェイエイシーリクルートメントによれば、求人数は4年で5.3倍になった。

(スレ立て依頼から)
2018/5/29 10:21
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31079840Z20C18A5MM0000/