Microsoftが2018年後半にも安価なSurfaceタブレットをリリースする見込みだとBloombergが報じました。329ドル(日本では税別3万78000円)からと安価な価格が高い評価を受けている新型「iPad」(第6世代iPad)に対抗するモデルとみられています。

Bloombergによると、Microsoftが開発中の新型Surfaceタブレット端末は、10インチサイズのディスプレイを持つ廉価版のSurface。これまでのSurface Proシリーズが12インチディスプレイを搭載するのに対して、新型Surfaceはより素のiPadに近いサイズで、重量は従来モデルよりも20%軽くなる見込みだとのこと。デザインも、現行のSurface Proシリーズのような角ばったものではなく、丸みを持たせたものになると述べています。

Microsoftが新型Surfaceを準備する大きな理由は、Appleの新型iPadが低価格にもかかわらずApple Penに対応するなどしたことで市場から好評を得ているから。市場調査会社IDCによると、Microsoftは2018年第1四半期に72万5000万枚のSurfaceタブレットを販売しましたが、前年同期比では1.8%増にとどまっています。同期間にAppleが販売したiPadは9100万枚なので、タブレットPC市場でMicrosoftはAppleに大きく水をあけられており、これを挽回するべく登場するのが新型Surfaceというわけです。

考え方によっては、お蔵入りとなった小画面Surface「Surface Mini」が再び日の目を浴びるともいえそうです。

この新型iPad対抗モデルとなる廉価版Surfaceは400ドル(約4万4000円)前後の価格になるとBloombergは予想しています。現行のSurface Proシリーズが799ドル(8万8000円)からであることを考えると、極めて安価なSurfaceタブレットとして市場に大きなインパクトを与える可能性があります。

かつて、Surface RTシリーズで廉価版Surfaceをリリースして大失敗した経験があるMicrosoftが新しい廉価版Surfaceをどのような仕様にしてくるのか現時点では不明です。従来のSurfaceシリーズ同様にIntel CPUの採用の可能性が高そうですが、ARM版Windowsという可能性も捨てきれません。

廉価版Surfaceの失敗を受けて高性能&高価格のSurface Proシリーズに傾倒していった結果、ハードウェア製品でも成功したMicrosoftを見て、AppleがiPad Proシリーズを開発したという指摘があります。安価で高性能なタブレットで成功するAppleを見て、今度はMicrosoftが廉価版Surfaceを投入するのであれば、安価な価格に似合わない性能を期待したいところです。
2018年05月17日 09時53分00秒
https://gigazine.net/news/20180517-low-cost-surface-tab/