世界最大の交流サイトを運営するフェイスブックは、ことしはじめの3か月間で8億件を超える有害な投稿を削除したと発表し、性描写やテロを称賛する投稿をAI=人工知能を使って発見できた一方で、ヘイトスピーチについてはAIで見つけるのは難しいと明らかにしました。

世界で21億人以上が利用するフェイスブックは、事実と異なる投稿や世論の対立をあおるような刺激的な投稿を十分に監視していないとの批判にさらされ、有害な投稿の削除に取り組んでいます。

フェイスブックは15日、削除に関するデータを初めて発表し、ことし1月から3月までの3か月間に8億6000万件を超える投稿を削除したということです。

内訳は、無差別に大量に送りつける投稿が8億3600万件、性的な描写が2100万件、過度な暴力の描写が340万件、人種や信仰などを攻撃するヘイトスピーチが250万件、テロを称賛する投稿が190万件などとしています。

フェイスブックは、性描写やテロを称賛する投稿のほとんどはAI=人工知能を使って利用者に指摘される前に見つけ削除できたとする一方で、ヘイトスピーチについてはAIによる発見が38%にとどまったことを明らかにしました。

これについて、フェイスブックは「ヘイトスピーチなのか、みずからの体験を投稿したものなのか、今の技術では区別できない」とコメントしています。
5月16日 4時29分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180516/k10011439961000.html