【NQNニューヨーク=戸部実華】音楽配信サービスを手掛けるスポティファイ(スウェーデン)の親会社、スポティファイ・テクノロジーは2日、2018年1〜3月期決算を発表した。売上高は前年同期比26%増の11億3900万ユーロ、最終損益は1億6900万ユーロの赤字(前年同期は1億7300万ユーロの赤字)となった。同社は4月3日にニューヨーク証券取引所に上場し、今回が上場後初の決算発表だった。

利用者数の拡大が増収を支えた。3月末の月間アクティブユーザー数(MAU)は30%増の1億7000万人、有料会員数は45%増の7500万人だった。欧州と北米の増加が目立った。研究開発費やマーケティング費などが重荷だった。

会社は4〜6月期の有料会員数は7900万〜8300万人、売上高は11億〜13億ユーロを見込む。会社予想の中央値はQUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(有料会員数は8209万人、売上高は13億ユーロ)を下回った。

慎重な4〜6月期予想を受け、時間外取引でスポティファイ株は急落している。2日の通常取引の終値を10%近く下回る153ドル台まで下げる場面があった。同社は初値ベースの時価総額が295億ドルで、米国市場の新規上場銘柄では今年最大だった。
2018/5/3 6:43
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL03H18_T00C18A5000000/