左右のハウジングが独立した「完全ワイヤレスイヤフォン」の売れ行きが好調だ。家電量販店やネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」によると、2018年3月の日本国内での販売数量が前年比で10倍以上を記録するなど、「停滞感が漂っていたイヤフォン市場を活気づける材料となっている」(BCNアナリストの山口渉さん)という。
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起爆剤となったのは、米Appleが16年12月に発売した「AirPods」だ。AirPods発売当時、完全ワイヤレスイヤフォンを手掛けるメーカーは10社に満たなかったが、17年夏以降に急増し、現在は約30社がしのぎを削っている。

製品が増え、AirPodsの供給も安定したことで、完全ワイヤレスイヤフォンの市場全体における販売構成比は17年12月に10.5%にまで拡大。また平均単価が1万7000円台と高額なため、16年には2000円台だったイヤフォン全体の平均単価を倍の4000円台まで押し上げたという。「完全ワイヤレスイヤフォンが市場を後押ししている状況といっていい」

 市場シェアは相変わらずAppleが強い。17年9月時点には「ほぼ独占」状態の83.7%に達し、その後はソニーやBoseなど大手音響機器メーカーの参入などで低下したものの、「依然として50%前後確を保し続けている」という。

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