Appleが、Googleから検索と人工知能部門の責任者を引き抜きました。ティム・クック最高経営責任者(CEO)直属の上級副社長として、人工知能部門を統括します。

クックCEO直属の上級副社長に就任
Appleが獲得したのは、Googleで検索と人工知能部門の責任者だったジョン・ジアンナンデラ氏です。同氏は、Appleで「機械学習と人工知能技術」担当の上級副社長のポストに就く、と米紙New York Timesが報じています。

ジアンナンデラ氏は、最高技術責任者として勤務していたスタートアップ企業Metawebが2010年にGoogleに買収され、Googleに移籍しています。

Googleで同氏は、検索結果のグラフ化機能、GmailやGoogleアシスタントのプロジェクトにも携わっています。

AppleクックCEO「私たちの価値観を共有できる人物」
Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)は現地時間4月3日朝、従業員に宛てたメールで以下のように語っています。

私たちのテクノロジーは、私たちが大切にする価値観の影響を受けます。ジョンは、コンピュータをより賢く、よりパーソナルなものにするための、私たちのプライバシー尊重の思想を共有できる人物です。

「Appleの勝利」と報じられた人材獲得
各社が競っている人工知能技術で実績豊富なジアンナンデラ氏の獲得は、New York Timesが、この人材獲得を「Appleの勝利」と報じているように、Appleにとって大きな一歩となりそうです。

アメリカを中心に普及が拡大しているスマートスピーカーで、AppleはHomePodの発売が出遅れたのに加えて、AIアシスタントのSiriの機能面で先行するAmazonやGoogleに見劣りする、とも評価を受けており、巻き返しが期待されます。

また、Appleに買収される前のSiriを開発した、「Siriの生みの親」と言える人物からは「現在のSiriは当初の姿から大きく変わってしまった」と評価されています。
2018年4月4日 08時23分
https://iphone-mania.jp/news-208303/