東京都は、1981年5月以前の旧耐震基準で建てられた大規模施設などの耐震診断結果と施設名を公表した。

対象852棟のうち、約3割に当たる251棟が、震度6強以上の地震で倒壊する危険性が「高い」または「ある」と診断された。

都は今回、学校、病院、ホテルなどの大規模施設や、緊急輸送路沿いにあり、倒壊時に道の半分以上をふさぐ恐れがある施設の計852棟の耐震診断結果を公表。倒壊の危険性を「高い」「ある」「低い」で評価し、「高い」が156棟、「ある」が95棟、「低い」が584棟で、改修中が12棟、未報告が5棟あった。

危険性が「高い」とされた紀伊国屋書店新宿本店などが入居する紀伊国屋ビルディング(新宿区)は、64年に完成し、都の歴史的建造物にも選定されている。同書店は「長年親しまれた外観を損ねないような耐震補強の検討を進めている」と話す。同じく「高い」とされた「渋谷109」が入る道玄坂共同ビル(渋谷区)は、すでに改修設計に着手しているという。

そのほか「高い」とされたのは、ニュー新橋ビル(港区)、日大医学部付属板橋病院(板橋区)など。「ある」は、中野ブロードウェイ(中野区)、北区役所第一庁舎中央棟など。

診断結果は、ホームページ「東京都耐震ポータルサイト」で確認できる。
2018年04月02日 05時58分
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180331-OYT1T50008.html