国連の専門機関は、去年、世界各国が出願した国際特許の数を発表し、中国が日本を初めて上回って世界第2位となり、過去40年間、首位を守ってきたアメリカを中国が追い越すのも時間の問題だと指摘しています。

国連の専門機関WIPO=世界知的所有権機関は、去年1年間に世界で出願された国際特許の数をまとめ、21日、スイスのジュネーブで発表しました。

それによりますと、WIPOを通じて出願された国際特許の数は、アメリカが5万6624件で40年間連続で1位でしたが、次いで中国が4万8882件で2位となり、2003年以来、14年間2位だった日本を初めて上回りました。

企業別の出願数で見ると、いずれも中国の通信機器大手「ファーウェイ」と「ZTE」が1位と2位で、主に情報通信分野の企業の出願数の増加が中国の順位を押し上げました。

また、地域別に見ると、世界全体の国際特許の出願のうち、半数近くが東アジアからで、中国と日本がけん引役になっていると指摘しています。

WIPOのガリ事務局長は記者会見で、「中国はテクノロジーの分野でも先進国にとって手強い競争相手になりつつある」と述べ、中国が過去40年間、首位を守ってきたアメリカを3年以内に追い越すのではないかとの見通しを明らかにしました。
3月22日 4時05分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180322/k10011374051000.html