国内総生産(GDP)の都道府県版「県内総生産」で、東京都に次いで全国2位を維持してきた大阪府が初めて愛知県に抜かれた。GDPの算出基準が変わった影響が大きいという。

 大阪府が9日に発表した2015年度の府内総生産は39兆1069億円。前年度比2・4%増だが、愛知県の県内総生産39兆5593億円と比べると、約4500億円下回った。

 内閣府によると、今回の15年度の発表分から県内総生産の算出基準が国際基準に合わせて改定され、新たに企業の研究開発費用などが算入された。このため、トヨタ自動車をはじめ、製造業が盛んな愛知の数値が大幅に伸びたとみられる。

 大阪府によると、統計を取り始めた1950年度以降、大阪は東京に次ぐ2位の座を守ってきた。府幹部は「ショッキングだ。大企業が中心の愛知と、中小企業が多い大阪の違いが出てしまった」と語った。

 新基準でさかのぼると、愛知は07年度には大阪を上回っていた。リーマン・ショックで製造業が低迷した08〜12年度は大阪が2位に戻ったが、13年度からは愛知が2位を維持していた。(矢吹孝文)

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